西三河野生生物研究会・三河昆虫研究会 第52回サロン 小鹿だより
講演「タイ生活とミミズ研究」
伊木思海さん(中部大学)
第52回のサロンを開催しました。参加者は13名でした(敬称略)。
会場参加:杉坂・子安・原田・草次・小鹿(事務局)
Zoom参加:金森・堀田・大野・伊木・杉浦・高橋智祥・高橋慧伍
今回の講演は、タイのチュラロコン大学に留学中の伊木思海さん(中部大学)です。現在は伊木さんはタイに留学中で、ミミズの採集と研究をしています。そこで演題は「タイ生活とミミズ研究」でした。現地からオンラインでの参加でしたが、音声も極めてクリアでタイムラグもほとんどなく、たくさんお話をいただきましたが通信状況は極めて良好でした。
タイのチュラロコン大学は、積極的に留学生を受け入れている学校のようで、滞在中もとてもよい研究環境が提供されているようです(写真1)。博物館をはじめ、大学内のいろいろな施設の画像を見せてもらいました。
伊木さんはすで何カ所かに採集に出ているようです。タイのミミズには、糞土で高さが30cmほどもにもなる大きな「糞塔」を作る種類がいるとのこと。
講演を聴いた金森先生からは、先生が隣国のカンボジアに長期滞在していた経験から、河川の周囲にいる陸棲のゴカイについても質問が出ていました。
伊木さんが今回の留学を得た成果を発揮して、再び日本でミミズ類研究で活躍されることを期待したいと思いました。
恒例の一人一話から
伊木:タイには、2023年2月末まで滞在の予定。
子安:愛知学院大学の博物館で、発光生物の展示を企画しているそうです。近く中部大学の大場裕一先生を訪ねる予定とのこと。
原田:10/2の採集観察会で行った今年2回目の茶臼山ライトトラップで、クスサンやヒメヤママユ・ムラサキシタバ・シロシタバなどが飛来したようです。当日は堀田副会長・市川さん・原谷さん・森下さん家族・小鹿事務局が参加しました。
大野:栗の花から取ったハチミツを探しているそうです。
杉浦:最近は灯火に飛来した蛾類の写真を撮っており、最近ヤママユの写真も撮影されたそうです。三河の昆虫No.70の表紙にヒメヒカゲの写真を撮っていただいています。
草次:この日は臨時の参加。幸田町に住んでいて、当地では翅の短いフキバッタの仲間が多いことに気付かれたようです。
杉坂:岡崎市で、ツマグロキチョウを40年ぶりに記録したそうです。本種については、事務局も外来種アレチケツメイも食草になることから、個体数が増えているという話を聴いたことがあります。他にも今年、知多半島で発生しているクロマダラソテツシジミの続報。
小鹿:10月8日に行われた田原市での採集観察会の報告、来月から年始めのサロンの予定、および会報「三河生物」・「三河の昆虫」の原稿依頼等の事務連絡。
次回の第53回サロンは、原谷さんから講演をしていただく予定です。