渥美半島観察会記録 2022年6月11日(日)


  • (小鹿記録帳)

     6月11日(土)は2022年度の第5回観察採集会「渥美半島」でした。目的地は豊橋市細谷海岸と田原市泉福寺および田原市伊川津でした。

     集合場所の道の駅「とよはし」 には予定よりも大幅に早く到着して、時計を見るとまだ9 時を少し過ぎたばかりでした。集合時間の10時にはずいぶん時間があったので、しばらく道の駅の中を見て回りました。産直コーナーをはじめ、いろいろ特産品が並んだお店は、それでも時間までに全て見るには無理があり、私がこれまえに見た道の駅の中では、最大級のものでした。活気に満ちていて、道の駅というより、人気のスーパーという印象です。

     朝の9時過ぎというのに駐車場はほぼ満車で、ずいぶん離れた場所に車を置いて歩くことになりました。 なお、今回の観察採集会の参加者は11名で、三河生物同好会の瀧崎さんも参加していただけました。

     東三河は自然環境が豊かな地域が多く、特に渥美半島は何度訪れても景色を眺めるだけでも楽しくなります。 最初の観察地点は細谷海岸で、道の駅からは車で15分ほどの場所にあります。連なった低い丘陵地が迫った外海に面した砂浜の海岸線です。近年、NHKの朝ドラのオープニングに出てきた海岸線が近くにある場所です。砂浜に打ち上げられた海藻類の下に、ハマベゾウムシを見つけることができるそうでが、残念ながらこの日は浜に打ち上げられた藻が少なく、山崎さんが持参された標本を見せていただきました。周辺の散策で、菊池さんはっぽいスズメガの幼虫を見つけたようで、見せてもらいましたが種名がわかりませんでした。原田さんが帰宅後に調べたところ、エビガラスズメの幼虫のようでした。

     田原市の伊川津に移動して、三河湾に突き出した半島部分の先端でお弁当時間になりました。先端部分には三河湾を眺められる場所がありベンチまで置かれていました。グミの仲間トベラヤマブドウエノキなどが茂った環境が拡がっており、山崎さんは熱心にたたき網で採集活動をしていて、この場所を調べて報告としてまとめられたいようです。

     金森先生・堀田先生と瀧崎さんと事務局は、泉福寺に向かいました。 ここでのねらいは、堀田先生がかねてより気になっていたハチジョウベニシダを確認することでした。境内には大きなオガタマノキがあり、県内では数少ない自生のものであると瀧崎さんから 説明を受け、金森先生が見入っていました。泉福寺の周辺はうっそうと茂った常緑樹の森で、独特の環境でした。

     一方で、貝ノ浜では山崎さんたちがビーディングをしていましたが、雨が強くなってきて散会となりました。また、貝ノ浜では、花をたたくと落ちるゴキブリが採集され、菊池さんに渡していたとのこと。

     散会後、原田さんと原谷さんは、山崎さんに案内されかつてオオヒョウタンゴミムシが採集された伊良湖岬周辺のフィールドをまわったそうです。